「おーぅ! お久ー! 風邪は治ったん?」
「桜井って案外病弱なんだなー」
「……二人は馬鹿だから風邪引かなくて良かったな」
 翌朝学校へ行くと、相変わらずの三人に迎えられた。
 軽く手を振り、まずは自分の席へ向かった。そして机の中を見ると予想通りプリントが何枚か入っていた。その中からお目当ての一枚を見つけると早速何かを書き込みだした。
 不思議に思った友人達が直人の手元を覗き込んだ。
「……進路調査」
「なんてか、こう……」
「サックーそっち興味あったの?」
 直人が書き終わったプリントを見ながら友人三人は顔を見合わせた。
 その様子を見ながら直人は小さく笑った。
「最近、な。色々あってこっち系を目指したくなったんだよ」
 プリントには生物学系の学校名が書いてあった。
 出来ることなら、もう六花のような人を創り出さないように。

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